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【コラム第四回】爆買いは訪日旅行者だけではない?爆買いを形作る3つの購買集団とは

前回のコラムでは「日本で買うべき12の神薬」という情報の出元にもなった微信メディアについてご紹介しましたが今回は中国人の日本商品の購買(≒爆買い)がどういったルートで為されているかについて弊社で3つのルートに分類してまとめましたのでご紹介します。

 

まず1つ目のルートはやまとごころをご覧の方には一番馴染みのある訪日中国人による購買です。連日インバウンド消費、爆買いといったキーワードでマスコミを賑わしていますが、このルートによる購買は2014年時点で4020億円の市場を形成しています。2015年10月の時点で前年比100%増以上のペースで訪日中国人数が伸びていますので今年は1兆円弱の市場になると見込まれています。

 

【購買ルート1:旅行消費】日本旅行中の購買額

 

 

出展:「日本政府観光局(JNTO):2014年1月~12月統計」

 

2つ目のルートは中国国内にいる消費者による越境ECサイトでの購買です。

この市場は2014年時点では実は前述しました訪日中国人の購買よりも大きく6046億円に上ります。2014年以前に日本商品を越境ECで購入する場合、主に活用されるサイトは日本のAmazon、楽天といったECサイトで日本国内の自社ECサイトでも越境ECの売上が1割近くに上るサイトも存在します。2015年に入ってからは中国企業による越境ECサイトの開設が一大ブームになっており、消費者は日本のECサイト以外にも選択肢が増えてより手軽に日本の商品を購入出来るようになりました。これに伴い越境ECの売上も引き続き高い成長率を維持していく見込みです。

 

【購買ルート2:越境EC】越境ECにおける日本からの購買額

日本の経済産業省の調べによると中国人が越境ECで日本から購入した金額は、2014年で6064億円に上ります。

 

 

2014年 日本、米国、中国相互間の消費者向け越境EC市場規模(統計値) (出展:経済産業省)

 

3つ目のルートはソーシャルバイヤー(≒個人で並行輸入に従事する者)による購買です。

中国人の日本商品の購買において今後最も影響力を持つのがこのソーシャルバイヤーによる購買です。日本語のニュースが出ていない為に日本では余り知られていませんが、中国では今、海外商品を購入して中国国内で転売をすることが一大ブームになっており、1800万人がソーシャルバイヤーとしてこの市場に従事しています。市場としては2014年で3兆円を超えており、2018年には20兆円を超えると言われています。ソーシャルバイヤーは前述しました訪日中国人であることもあれば越境ECで購入していることもあります。ただ、ソーシャルバイヤーの中には在日中国人も多く存在し、ドラッグストアなどの特売で購入をするに留まらず、卸会社やメーカーから直接仕入れる方もいます。

 

【購買ルート3:並行輸入】ソーシャルバイヤー(≒個人)による購買

中国電子商取引市場データ観測報告書によると2014年時点で中国人の個人または小規模法人が海外からものを購入し、販売する並行輸入市場が3兆円強に上っており1800万人がこの市場プレイヤーとして参加しています。このうち日本からの並行輸入金額は推定6000億円(※2)です。

 

 

出展:「2013年中国電子商務市場データ観測報告書(2014年は予測データ)」
   ※1…2015年6月時点の為替をもとに日本円額を試算
   ※2.…日本からの並行輸入金額は天猫国際の国別売れ筋商品TOP4100より推定

 

今見てきた3つの購買ルートを合計した場合、中国人の日本商品の購買は2014年時点で既に1兆3084億円という巨大な市場を形成していることになります。この金額は車やガソリン、事務機器といった中国国内にいる中国人が消費をすることがない分野を抜かした場合、日本の年間小売総額の2.6%に上ることを意味します。

 

3つの購買ルートから試算した中国人の日本からの購買額(2014年)

 

 

また、この3つ市場はそれぞれ今後も大きく伸びることが見込まれており、それぞれの予測を2018年まで進めて合計をすると、日本の年間小売の1割弱を中国人が購買している可能性があります。

 

次回は3つの購買ルートのうち2つ目の越境ECについて詳細を見ていきます。

 

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