新型コロナウイルスが日中インバウンドへの影響及び対策

中国国内の感染状況

新型のコロナウイルスの感染拡大が続く中国では、患者の数が2万人を超えたほか、死亡した人も425人に上っている(2020年2月4日現在)。

外出禁止措置

新型のコロナウイルスの感染拡大を受けて、中国では事実上、外出禁止の措置に踏み切る都市も出てきている。

春節期間日本への観光客大幅減

中国政府は1月27日以降、中国から海外への団体旅行をすべて禁止することと通知した。日本への中国からの訪日客は去年1年間で過去最高となる959万人。今回の措置で中止されるのは団体旅行のみではあるが、折りあしく中国からの訪日客がもっとも増える春節の大型連休と重なることもあり、この春節期間の渡航先として人気が高い日本にも影響が出ることは免れない。

3か月間で損失2500億円超?

日本の複数のシンクタンクも新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、第1四半期のGDPの伸び率が4%台に落ち込むという見通しを相次いで発表している。

日本政府観光局の統計によると、2019年の訪日外国人(インバウンド)の数は累計で約3188万人にのぼる。このうち中国からは約960万人が訪日しており、国・地域別ではトップである。これは年間の訪日外国人の約3分の1という高い割合を占めている。専門家はインバウンド関連を中心に「経済損失は2500億円規模にのぼる」と指摘した。

対策:OtoO

1.Weibo・WeChatなどの中国主流のSNSを通して、中国消費者に「武漢頑張れ」のような情報を発信しブランドイメージを強化する。

2.インバウンドが減っている中、越境ECを通して日本の素晴らしい商品を中国に販売していく。

つまり、この特殊な時期に「OtoO」対策をとることが大事である。O2Oは「Online to Offline」の略で「On2Off」と表現されることもある。ネット上(オンライン)から、ネット外の店舗(オフライン)での行動へと促す施策のことや、オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような施策のことを指す。

インターネットを通して、ブランドの情報発信及び商品の販売を行い、ブランド力を強化する。そうすることによって、新型コロナウイルスが完全に収束したら、実店舗に来店する外国人観光客が今までよりも増えるだろう。